イギリス留学 ワーキングホリデー体験談(アーカイブ)
ヘッジホッグ、汗と涙のワーホリ物語
「いい事はたまにしか来ないが悪い事は一度にたくさんやって来る」
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3月に入り、少しずつ木々や花たちが実をつけ始め、この時期の主役「さくら」も短
い公演のため華やかな桃色の衣に身を纏いつつあった。人々は気温の上昇に比例する
様に引き締まっていた心身も緩んでいく。町並みでは、花見という名目で集まった
酔っ払いに公園は連日連夜占拠され、飲めや踊れやで日本の伝統カラオケが聞こえて
くる。この勢いとは対照に僕の気持ちは花曇りだった。
ある土曜日、いつもの様に結婚式場でベルボーイをしていると一台の車が入り口で止
まる。中には式に出席する着物姿の女性とそのドライバーをしてきたお父さんのよう
だ。仕事の流れ通り車の扉を開けて「いらっしゃいませ。本日はおめでとうございま
す。」の挨拶。ここまでは普段通り。しかし今回は大きく違った。「あらっ?!」そ
の綺麗な着物姿の女性が驚いた表情でこちらを見ている。何事だろうとその女性の顔
を見ると、なんと昔好きだった女の子ではないか。僕は驚くと言うより茫然に近かっ
た。
大学時代、コンビニのバイトをしていた頃に知り合い、ある日一緒に遊びに行ったと
きに車の中で口論の末嫌なムードに。それから彼女はバイトを辞め、連絡も取れない
まま5年が過ぎていた。
5年ぶりの偶然の再会。もうすっかり昔の苦い思い出として忘れていたが、顔を見た
だけであのときの状況が瞬時に思い返せれ、恥ずかしさと切なさが交差した。彼女
は、今日は友達の結婚式に参加しに来た、とのことで笑顔で式場に入っていった。こ
んな事も起こるんだぁ、人生の不思議さに感心してしまった。(そうだ!イギリスに
行く前にいっしょにメシでも食べに行こう)邪な気持ちゼロで帰り際、彼女に伝える
とその返事は「今度、またどこかで会えたらネ」だった。今度はこちらが、(あらっ
?!)という感じだったが、その返事にかなりがっかりだった。
そして次の週末、今度はモツ鍋を逃すことになる。昔、働いていたスポーツインスト
ラクター時代の後輩とそこで事務をされていた方がご馳走してくれると言う事で楽し
みにしていたのに、式場のお客がなかなか帰らず残業。モツ鍋の店に行く頃には彼ら
は食べ終わっていて、結局スターバックスでモカカプチーノとサンドイッチとケーキ
をご馳走してもらう事に。これまたがっかりだった。
さらに翌週、3月25日の夜。翌日のワーホリの面接に早朝の電車では間に合わない
ので前の日に夜行バスで行こうと決めていたが、のんびり屋の僕はチケットの予約な
ど必要ないと高をくくっていた。しかし現状はそう甘なかった。しかも車で名古屋ま
で出たのでその駐車場を探すのでも一苦労。(どうしよう、どうしよう、おいおい、
ここにきてワーホリ行きの野望崩れるのか?なんで、こんなに悪い事が続くんだよぉ
!)迷っていたら、1本の電話が入ってくる。頼りになる名古屋在住の友達広瀬く
ん、糟谷くんからだ。早速相談したら、車を預かってくれて、名古屋駅でバスチケッ
トも確保してくれた。(大切なのはお金じゃない、友情だよ!)そのときは彼らに心
底感謝したが、正直、彼らにしてみれば僕の相変わらずの無計画さに呆れていたに違
いない。
とにもかくにも、心の友?のおかげで東京にむけて旅立ったのだった。確かに悪い事
はたくさんやってきたが、最後に助けられていい事がやってきた。終わり良ければ全
て良し、かな?
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