イギリス留学 ワーキングホリデー体験談(アーカイブ)
ヘッジホッグ、汗と涙のワーホリ物語
「多国籍ファミリー」
====================================================================
オフィスルームの鍵を開けて中に入ったウェンディーは直ぐに一枚の紙を僕に渡して
くれた。
「これがあなたの新しい住まいの住所よ。」
行き方をきいた僕は早速、その新しい住まいめがけて進んでいった。一時は、家はな
いかもと心配していたのが今となっては要らない心配であった。バスから見る風景と
はまた違い、歩いて見る風景はいっそう思い出を呼び起こしてくれた。このパブで昼
間っからジンハーン(韓国人の友達)と飲んだなぁ。その後、学校の授業を受けて、
妙にテンションが高くって先生から、「なにか良いことでもあったの?」って聞かれ
てなんとも答えようが無くて笑ってご
まかしたことも今となってはいい?思い出になっている。
歩くこと10分で大きな白で塗られたフラット(日本でいうマンション)が見えた。
ここが今度の住まいだ。入り口にはインターホンが付いていて、僕の住む部屋番号6
2を押すと一人の男性の声がした。「ハロー?」どうも懐かしいインド訛りの発音
だ。「ハロー。今度そこでシェアすることになった生徒だけど、鍵を持ってないから
入れてくれないかい?」「おぉ。いいとも。階段上がって3階だよ。」「サン
キュー。」頑丈そうな重たい扉が開き、僕は3階まで上がり通路につながる角を曲が
ると直ぐに62番と書かれた部屋があった。「ここだな。」ここにはインターホンは
なかったので、ノックをするとさっきと同じ声の男性が扉を開けてくれた。「ウェル
カム!私はパキスタン人のフィリップだよ。」色グロで口髭を生やし、大きな眼を持
ち、七三分けした年齢不祥な男性であった。手を差し出し「名前は?」
と尋ねてきた。僕は慌てて「ヒロ。僕の名前はヒロ、日本から来ました。」と答えて
お互い握手をした。「ヒロ。君の部屋へ案内しよう。」この家は、2階建ての構造に
なっていた。
1階にキッチンとリビングがあり、2階にはバスルームと3つのベッドルームが付い
ていた。その1つをフィリップがノックすると中から気だるそうな声が聞こえた。扉
を開けるとベッドに座っているこぶとりなアジア系の男性が、眠たそうな顔をして
こっちを見ている。フィリップは「新しいルームメイトだよ。」と言い残して出て
いった。眠たそうな顔で一生懸命な笑顔を作り彼は、「戻ってきたんだね。韓国人の
ヨンジン パクだよ。」とうれしそうに話し掛けてきた。「あぁ、知ってるよ、僕。
君のことを。僕はヒロだよ。」彼とは、昨年学校で見かけたことがあった。しかし、
きちんと話すのはこれが初めてであった。彼は忙しそうに帰ったらまたゆっくり話そ
うと言い残しバスルームに行ってしまった。それもそのはず、彼はこの日バーガーキ
ングで朝からアルバイトが入っていたのだ。一人ぼっちになった僕は何もする訳でも
なく1階に降りるとリビングにもう二人知らない顔が合った。一人は少し太目でフィ
リップ同様色グロ、口髭を生やし、大きな眼に眼鏡を掛けた天然パーマの男性パスカ
ル。もう一人はその奥さん、小柄で色グロ、大きな眼をしたアクターであった。「ハ
ロー、ヨロシクね。」とてもフレンドリーなパキスタン人夫妻である。
こうして、3人のパキスタン人、1人の韓国人、そして日本人の僕を加えたファミ
リーが揃った。そして、いろいろと文化の違いから起こる不思議体験もこの日からス
タートした。
■ Twin Towers English College
53-55Ballards Lane, Finchley, London N3 1XP
Tel 020-8343-3567 メール問合せフォーム
英語版のWEBSITE
2013年以降YMSのページをアップデートすることを断念しましたが、もちろん今でもYMSで来られたみなさんのための最初の英語研修の場所、そして、友人をつくるための場所として