イギリス留学 ワーキングホリデー体験談(アーカイブ)

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ヘッジホッグ、汗と涙のワーホリ物語
「たかがオフィスクリーナ、されど」
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オフィスクリーナ。その言葉通り、オフィスの掃除であるが。

採用された明くる日から、すぐジャッキーに連れられて大きなジレットの建物内を案
内された。一階が工場になっていて、ものすごい騒音のため、まったく何をジャッ
キーが説明しているか聞こえなかった。そのまま大きな通路の突き当たりにあるエレ
ベーターから3階の今回僕の担当するオフィスへと向かった。その間にも大きな2つ
のオフィスを通り過ぎ、そこにたどり着くのには容易ではなかった。次回、自分一人
で来た時、間違いなく迷子になるに違いない。僕は、ジャッキーの説明よりもどう
やって出口に行けるかの目印探しに必死だった。

ジャッキーはオフィスに着く手前の別のオフィスの倉庫から掃除機を持ってきた。
「これはあなたがこれから所有する掃除機だからね。」
そして、オフィスにはもう既にもう一人のジャッキーと同じスカイブルーのジャケッ
トを着た優しそうな女性がゴミ集めをしていた。僕は、この二人の後に付きながら一
緒に机の横の黒のプラスティックボックスから透明なビニールごと取り出し、別に用
意してある真っ黒な大きめのビニール袋に入れた。そして、新しい透明なものを黒
ボックスに取り付ける。この作業の繰り返しだが、中には飲みかけのプラスティック
コップのコーヒーや、イギリス人ならではの紅茶が入っているので、それはまた別に
用意したペットボトルに入れるよう指示された。この面倒な作業は、30個位の机な
らば大した事はないが、このオフィスには、なんと130個の机が置いてある。この
日、ゴミ袋にして5袋分回収できた。やっと終わった、とホッと一息つく暇も無く、
今度はそのゴミをさっき通った一階に運ぶように指示された。さぁ、迷路のスタート
である。

行ったり来たりしながら、四苦八苦の末、ゴミ回収場所にたどり着いた。ヘトヘトに
なって戻ってみると、二人とも今度は机ふきを始めている。(えっ?130個の机拭
き!)僕はさすがにその仕事内容に愕然としてしまった。しかし、ジャッキーはそん
な事は当然よとばかり、僕に布とクリーナ様のスプレイを渡して
「丸く円を描くように拭くのよ。」
と実演して見せて、去っていってしまった。残された僕は死ぬもの覚悟で取り掛かっ
た。とにかく、仕事時間は2時間半。その間に終わらせなければいけない。しかし、
幸運にもまだ数人のビジネスマンが未だ机に向かっている。(そう、そこは拭く必要
はないんだ。反ってお邪魔になるから。)勝手な自分の解釈のもと、何とか残すとこ
ろ2個。時間も終了時間残り10分。

やり終えたんだ、という達成感を自己万で味わっているところに、
「ねぇ。ジャッキーに言われたから、キッチンの掃除の仕方教えに来た。」
と、ステファニーの友達のブラジルの女の子がやってきた。
「えっ!まだ、仕事があるの?!」
倒れそうになって来た。彼女は、モップを使って床拭きをして、そのあとテーブル拭
きにシンクを洗剤を使ってきれいに磨いて、
「今度からは自分でこれだけの作業をやるのよ。」
とてきぱきとものの5分で作業を済ませて去っていった。僕は頭の中でシュミレート
して、いかにして時間内に終わらせられるか考えないと次回大変なことになる、これ
はかなりきついアルバイトだなぁ、と今後を考えたらため息がでてきた。続けるしか
道が無いので、辞めようとは思わないが。しかし、これは難題だなぁ。

楽しい事を考えることこそ、問題を難しくしない方法である。仕事初日から疲れきっ
てしまったが、明日を考えたらその疲れも吹っ飛んでしまった。明日は、土曜日。そ
してスクールトリップ(遠足)があるのだ。家に戻って直ぐに明日の荷造りを始め
た。まるで、小学生に返ったかのように。すべてのうやむやは、深い眠りと共に消え
ていった。

楽しみにしていた明くる朝がやって来た。とてもいい天気であったが、運命の日にし
てはふさわしいものではなかった。もうすでに、多くの生徒が学校に集まっていてざ
わざわとしていた。僕らは、迎えの車を待っていたのであるが、そこに最初に迎えに
やって来たのは、なぜか校長のボイドであった。

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