イギリス留学 ワーキングホリデー体験談(アーカイブ)

バックナンバーへもどる

汗と涙のワーホリ物語
「飛躍の予感」
=================================================================

うちに掛けてある月毎にめくるカレンダーも残り2枚となってしまった。そして、あ
と2週間もすれば残りはたったの1枚となってしまい、毎月楽しみにしていた日本の
風物詩な食べ物カレンダーも冬代表と言うべく“お鍋”のみとなってしまうのであ
る。しかし、このカレンダー、日本にいたのであれば、「あぁ、もうこんな季節か」
とこの時期感じさせるのだが、この国にいたっては冬の長さが長すぎて季節など感じ
ている暇などないのである。ここでは、「今日は厚い雲の切れ間から太陽が覗かせ
た」という事の方に悦びすら感じられる。そして、僕は冬のまっただ中にいる。

N社の仕事も時折、問題はあるものの自分の中ではうまくこなせられるようになって
きた。そんなある日、課長から突然、思わぬ一言を伝えられた。
「今後、どうするつもりなんだい?このビザが切れて日本に戻るのかい?それともイ
ギリスでもう少し残るつもりなのかい?」
正直な話、自分でもこの問題に関しては、大きく悩んではいたのである。ここに残る
べきなのか、帰って日本の生活に戻るのか?年齢的にも25と言う事もあって選択肢
は大きくあるのだが、多すぎるのも悩む元でもあった。
もちろん、どっちに進むのが自分にとって正しいなど、誰しもが現時点ではわからな
い事である。だからといって、楽な道を選ぶのだけはしたくはない。その道を選ぶの
は、今じゃなくてもできるからである。

言葉に詰まりながらも、この質問の答えとして課長に“楽でない道”を伝えた。する
と、
「いやぁ、さぁ。もし、もしだよ。君さえその気なら、うちでワークパーミットと
取ってあげようかと思って。いや、絶対とは決して言えないけどね。ただ、その関係
のところに聞くだけ聞いてみて、何が必要か確かめてみないとね。」
課長は、早速、新聞を片手に情報を調べはじめた。

これは僕にとって思わぬ機会であった。ワークパーミットとは、会社側が出すビザで
あり、これによりイギリスでこの会社で社員として働く事が許されるものである。
ワーキングホリデーも同様、働く事ができるのであるが、1年間という期限付きなた
め、新しい経験として終わってしまう事の方が多い気がする。もちろん気分転換とし
て来た人たちにはそれで良いのだが、何かのステップアップとして考えると、それに
は短すぎる気がする。その点、ワークパーミットならば4年間その会社で勤めた後
に、イギリスで生活できるレジデンツビザに更新する事も可能になる。その後、ビザ
の期限を気にすることなく、自分の能力を生かして、また自分がやりたかった事に挑
戦する可能性も広がるのである。

数日後、課長からCVを持ってくるようにいわれた。これは、かなり本格的になって
きた証拠である。CVとは、“CURRICULUM VITAE”の略語であり、日本でいう“履歴
書”にあたる。英文で、自分の名前からコンタクト
先、学歴、技術、資格、職歴、そして趣味を書くのだが、この趣味というのが割と見
逃せないポイントである。うちの大家さんの奥さんもこの趣味にカメラと書いたこと
によって、以前、とあるカメラとかけ離れた会社の秘書募集に合格したのだと言う。
その面接の人もカメラが好きだったという理由でもあるのだが、会社的には、その彼
女のア−ティスティックな部分が秘書の仕事に必要であると判断したというのが本当
の理由であったらしい。つまり、少しでも多く自分を売り出さなければ、大家さんの
奥さんも仕事にありつけれなかったのである。このCV制作は、大家さんの力を借り
ることができ、大変感謝している。どうしても、英人にわかりやすくきちんとした文
章を要したからである。

CVを渡してから、数日後、金額面で約£2500(ポンド)というとても信じがた
い高額が必要であるという情報を得た。これは、弁護士を通すための費用だと言うの
だが、それにしても日本円にして約50万円とは、今の自分には払いきれない額であ
る。もちろん、このケースでは会社が持つのであるが、それだけに“会社側もなかな
かGOサインがでないのでは?”という不安が湧いてきた。そして、課長からその
後、何の返事がないまま数週間が過ぎ、暦での師走を迎えた、ある日、課長からお呼
びがかかった。ついに、その合否が伝えられようとしているのである。

Twin Towers English College

53-55Ballards Lane, Finchley, London N3 1XP
Tel 020-8343-3567 メール問合せフォーム
英語版のWEBSITE

2013年以降YMSのページをアップデートすることを断念しましたが、もちろん今でもYMSで来られたみなさんのための最初の英語研修の場所、そして、友人をつくるための場所として Twin Towersはしっかりとサポートしています。イギリス留学の際には是非、当校をご利用ください。